毎日たくさんの文章をPCで書く身なので、日本語入力ソフトにはとても敏感です。
まさかMicr◯soft標準の世界最悪のIMEをそのまま使っている人なんていないだろうとは思いますが、Google日本語入力を入れていたとしてもデフォルトではまだ微妙。
毎日の文字入力を快適にする5つのTipsを実例付きでお送りします。
最近Micros◯ftのディスりを毎記事やってる気がするけど気のせいだよね?
1.日本語入力ON/OFFのキー設定とKeySwap
まず、半角/全角キーは今日から使うのをやめましょう。
いや、正確に言うと「日本語入力のON/OFFの切り替えに半角/全角キーを使うのをやめましょう」ですね。
順を追って話します。
言わずもがなですけど「これが絶対正解!」なんて言う気は毛頭ありません。僕の好みのセッティングをご紹介しているだけです。
タイピング的な観点から言っても左上の端にある半角/全角キーを頻繁に押しに行くのは合理的じゃないです。ホームポジションに近いところで入力を完結させたいのは基本理念。
ではどうするかというと、おそらく99%の人が使ったことないであろう変換キーを利用します。
右手の親指を使ってノータイムで日本語入力のON/OFFを切り替えられることはもちろん、Macの日本語キーボードを触るときにも同じフィーリングを持ち込めるのが大きいです。
さらに言うと、英字キーボードを使いたいニーズも強いMacではスペースキーの右隣にあるcommandキーに日本語入力切り替えを割り当てることも可能です。
…というのは一般的な人向けに僕が説明するときの建前で、本音を言うと左上の空いた半角/全角キーにDeleteを割り当てられるのがもう神すぎて言葉にできないくらい愛おしいからというのが理由です。
このブログの色んなカスタマイズ記事でこの話は触れているんですけど、たぶんちゃんと魅力が伝わったことはないと思ってます…。
キー割り当てはKeySwapというソフトを使っています。使い方は の記事でどうぞ。
日本語入力の切り替えが超ラクになりつつ、キーボード左側にDeleteキーを用意できる。僕にとってはまずここがスタート地点です。
たぶん右上のDeleteキーはもう数ヶ月触ってないんじゃないかな。
ちなみに「そんなに頻繁に日本語入力のON/OFFなんてしなくない?」という向きもあろうかと思いますが、
- 英単語は最初の1文字目が大文字じゃない場合対応が難しい
- 数字や記号が混ざると変換は一発で思い通りにいかない
- 職種的にそもそも日本語入力ONという状態があり得ない
などがあるかと思います。
基本的には半角文字列の入力をしたいなら日本語入力はOFFにしておくべきだと思ってます。日付とかもね。
あ、肝心の日本語入力ON/OFFの方の設定の話をしていなかったw
これはなんとGoogle日本語入力側でキー設定がサポートされています。
[モード]が[直接入力]のときの[入力キー]を[Henkan]にしておきましょう。
2.変換中のキーバインディングと変換ルールの設定
ここは各人、もしくは使用するマシンや仕事の用途によって細かくチューニングが楽しめる場所です。
さっきと同じ要領で[モード]ごとにキーバインディングを細かく設定できるのがまず1つめ。
例えば僕は昔のATOK?の名残で変換候補探索中の↓キーは[確定]にしてます。
これは←→キーで変換範囲をゴニョゴニョやっているときと相性がいいです。というか部分的に確定する他の方法を実はよく知らない。
Micr◯softのIMEとかってどうやってるんですか?リアルに知らない気がしてきた。
2つめは「変換ルール」の設定。
文字の種別によって
- 変換する前
- 変換した後
が、それぞれ
- 半角なのか
- 全角なのか
- そのときどきによって学習していってほしいのか
のどれなのかを指定することができます。
- アルファベット
- 数字
- カッコ類(人による)
あたりは半角で決め打ちにしておくのがいいかと思います。
日本語の文章に数字を打ち込むときなんかは最も分かりやすい例ですね。2桁以上の数字を全角で記載するのはナンセンスでしょう。
ちなみに僕は1桁の数字を打つときは全角で入力する方針にしてます。後ろにつく単位や文脈によって半角にすることもあるけど。
あと、「一度変換したら必ず半角になる」と分かっていると仮に日本語入力ONのまま英数字の入力を始めちゃったとしても問題なくリカバリーできるんですよね。
そして、[.]や[,]を含む各種記号類は「学習」にしてます。
これは「その記号類を使っているときはだいたい同じフォーマットで入力したいことが続くから」です。
例えば & という記号は、フォントによって全角のときと半角のときのデブさや見た目がだいぶ変わります。
ソースコードなど以外のシーン、つまりブログの本文中などで使いたいときは場合によって使い分けてます。そういうのをそのときだけ続けて同じ変換結果を出してくれるのはとても便利です。
なにがどう「学習」されているのかは全然分かりませんけど、体感的に「ある一定時間のまとまりで使い続けるときは同じ結果になる」というのは感じてます。
ただし[?]と[!]だけは半角にしないように注意すべきです。
例えば、
このように文章の末尾に?マークを付加してまとめて変換をするシーンは多いはずですが、ここで半角設定になっていると
こういう結果になっちゃいます。日本語の文章の見た目としては少しアンバランスですよね。
まあそこまで入力する文章にこだわっている人は多くないかもしれませんけど…。(ブログの読みやすさ的な観点を重要視してカスタマイズしてます)
3.「短縮よみ」を使う
ここからちょっと珍しいものが登場します。
単語登録のときに使えるTipsです。
あ、もちろんですけど「よく使う単語や定型句、メールアドレスやHTMLタグとかは単語登録して時短テクニックに♪」みたいなのは書かないので安心してください。そういうブログじゃないですw
単語登録のときの画面はこんな感じになると思うんですけど。
ここにある「品詞」というのがミソ。
登録するときにこの品詞を設定することで「どういうシーンで変換されたときにどう変換されたいか」を紐付けて登録できるというわけです。
細かくて美味しい使い方は色々あるんですけど、特に分かりやすいものとして「短縮よみ」をご紹介します。
例えばこんなシーン。
僕はみるめも
というワードで変換すると自サイトのURLhttps://mirumi.me/
と入力できる単語登録を行っているんだけど、これは文章を入力するときには変換されてほしくない。
つまり、
こうなってしまうんですよね。
あくまでもhttps://mirumi.me/
とラクに打ちたいだけであって、みるめも
というワードを使うときに影響があってはいけないわけです。
そんなとき「短縮よみ」の出番。
さっきまではこのように「名詞」で単語登録していたのを、
「短縮よみ」にします。
すると
ご覧の通り。変換区切りとなる文節が増えると変換候補には登場しなくなります。
おそらくみなさんが「名詞」で単語登録しているものは基本的には「短縮よみ」にした方がいいもののはず、ですが、意外と想定できない利用シーンで使っていたりもするので入力して気付いたときに直していくのがおすすめ。
もともと単語登録をたくさん使っている人ほどこの設定は活きてくると思います。
4.「抑制単語」を使う
あまり知られていないと思われるもの その2。
これも単語登録時に使える「品詞」のひとつなんですが、入力されたくないものを登録するという意味で他とは趣旨が違います。
要は「変換候補に出ないでほしいものをあらかじめ登録しておける機能」です。
使い方はご想像のとおりで、
今までは変換候補に現れていたものが
設定をすることで
消えてなくなります。たぶんですけど普通に入力している限りもう二度と出会えません。万が一入力したいときが出てきたらちょっとめんどいかも。笑
で「これは一体いつ使うの?」というところなんですけど、この「抑制単語」の具体例は次の5つめのTipsでまとめて説明することにいたします。
れっつごー!
5.たまに異常な変換があるので徹底的に潰しておく
最後です。
Google日本語入力さんもちょっとお茶目なところがあるのか、どう考えても全人類で誰も使わなそうな変換を寄こしてくることがあるほか、純粋に「その漢字とひらがなの組み合わせはないだろ~」ってのも多いのでここで一掃しておきます。
お察しの通り、各種単語登録の品詞を使いつつ適切に潰していきます。一番活躍するのはまさしく「抑制単語」。
下記に思い出せる限りの僕が憎しみを抱いている変換候補をまとめてみたのでぜひ参考にしてみてください。
デフォルトの変換結果 | これにしたい | 説明 |
千疋 | 線引き | なにこれ?キーボードクラッシャーしかけた。 (そもそも「線引き」は候補にすらない) |
ち外 ちガイ |
違い | ???????? |
必要化 など | 必要か など | 「◯◯か」と打つと「化」にされてしまうことが多い。 |
有効か 無効か など |
有効化 無効化 など |
かと思えば「化」にしてほしいときにはならない。この辺は個別登録がおすすめ。 |
仕組 | 仕組み | 一般的には送り仮名ありで書くべき部分で送り仮名だけ出てこないケースは多い。他にもたくさんあったはず。 |
勝ちがある | 価値がある | ねぇよ。そんなもんはない。 |
不定 | この辺 あの辺 など |
口語調だからなのか「辺」がつく文節はやたら弱い。「この辺」だけならすぐに改善するが助詞がつくと酷い。 |
鳴る | なる | 「鳴る」というワードは意外と使う機会が少ないが、勝手に優先順位勝ちしているケースがあるので抑制しておく。 |
わかる わからない わかった |
分かる 分からない 分かった |
迷い中。Googleは断固としてこの表現に漢字を使わせたくないらしく今まで反抗してきていたが、意外とひらがなもアリかなと思い始めている。みなさんはどう思います? |
気づく など | 気付く など | 同上。後ろの活用によってひらがなになるか変わるのだけど、なんとなく漢字ありで統一中。 |
致します | いたします | 字面的に単語以外の部分で漢字は使いたくないのが基本スタンス。ブログでは堅苦しい雰囲気を出したくない。 |
下さい | ください | 同上。こちらはたしかに使い分けがあるのはそうなんだけど、基本的にひらがな派です。 |
御欄ください | ご覧ください | 同上。基本ひらがな。 |
知れません | しれません | 同上。これは誤用に近いのでは?という気がしてます。 |
今の所 | 今のところ | 同上。 |
思いの外 | 思いのほか | 同上。 |
先程 | 先ほど さきほど |
同上。後ろに漢字が続くときは「さきほど」にする。 |
つなぐ | 繋ぐ | これはひらがなでいいかもと思いつつなんとなく漢字。 |
たどり着く | 辿り着く たどりつく |
書くなら「たどりつく」の方がまだマシかなと。 |
不定 | その通り この通り |
なんか酷い結末になることが多い。 |
大きく分けると2パターンあって、
- Google自身の考えで「これは漢字じゃない方がいいだろう/漢字の方がいいだろう」と思っているケース
- 誰に叩き込まれたのか意味不明な理解をしてしまっている残念なケース
を確認しています。
複数のマシンで実際にこうなるんだけどひょっとして僕の自動学習辞書がイカれてるのか…?
なんかそうな気がしてきました。何年もエクスポートし続けて全てのマシンで同期して使っているので、所有者に似てクレイジーになってしまったのかもしれません。
みなさんもイラッとする変換を目にしたらぜひ「抑制」してあげてください。仲良くなりましょう。
おわりに
いつか「品詞」について全ての具体例を挙げまくる記事とか書きたいと思いましたまる!
以上!
他の記事含めて大変為になり、参考にしています。
ですがgoogle日本語入力については良さがまだ感じられない状態であり
記事の内容について質問させて頂きます。
KeySwapで半角/全角をdeleteに割り当てた場合、
半角入力にもどしたい場合どうするのでしょうか。
[Henkan]でIMEを有効化する方法はわかったのですが。
またgoogle日本語入力のプロパティのモードって、
「変換前入力中」とか「入力文字なし」とか色々あってたまに見ると
なかなか意味がわからないのは自分だけなのでしょうか、、
先程投稿したものですが、ごめんなさい自己解決しました(><)
解決したようでよかったです!
「同じキーでトグル切り替えのように使う」わけで、もとの半角/全角キーと同じような使い方ですね。
プロパティのモードはちゃんと日本語を読めばそれなりに意味が分かるかと思いますがいかがでしょう?
「変換前入力中」はまだ変換をする前(スペースキーを押す前)の入力中だな、とか、そんな感じですね~
google日本語入力に、ATOKやMicrosoft IMEのような予測候補を表示するまでの文字数を選択する機能がありません。あなたのような方が提言していただければ、幸いです。
そんな機能あったんですね。ATOKは何年も前だしMicrosoft IMEはほぼ使ったことないので全然知りませんでした。
しかし別に誰が要望するかは変わらないと思いますよ~
機能は必要と感じる人がその熱意を訴えるべきだと僕は思います。