実は、こんなタイトルにしておきながら僕自身がそう思っていた。「パッケージ商品も販売できないメーカーが安い金額でミニゲームみたいのを細々と作っているんだろう」と。
ごめんなさい。
勘違いも甚だしい、間違いもいいところでした。
しかも、僕にとっては他の人以上にわざわざインディーズゲームを遊ぶ意味というか、メリットがあることが多大に理解できたので、今回はそんな話をしたいと思います。
そもそもインディーズゲームって?
この記事を読みに来ている方には不要な説明だとは思うんだけど、話のとっかかりのためにもちょっと書いてみよう。
主にSteamなんかで配信されているゲームを対象にして話すけど(ニンテンドースイッチのダウンロードソフトなんかは、その中でも特に売れたものを移植している)、たぶん明確な定義はない。
「Independent」-「独立」から来ていて、要は個人制作家みたいな意味合いがある。日本では「同人ゲーム」もほぼ同じ意味合いで使われているけれど、商業的か非商業的かで微妙なライン引きがありそう、としている。
今回の僕の話の対象もそうだし、ましてやスイッチに移植までされるようなタイトルを開発している人たちはほぼ「メーカー」と呼んで差し支えないレベルでしょう。「スタジオ」なんていう表現でもいいかも。
とはいえ人数は決して大きくないだろうから「グラフィック全フリのオープンワールドゲームをつくります!」みたいなことにはなりにくいのが特徴と言えるでしょう。今回のポイントのひとつはここ!
「いいゲーム」に大規模なシステムやグラフィックが必ずしも必要なわけではない
実はこの見出しの文章、「World of Goo」(グーの惑星)というインディーズゲームを作成している人たちのまんま受け売り。社員は2人だけの会社なんだけど、彼らのこの考えに僕はすごく共感できた。実際このゲームも小規模なものなんだけど、まあその精神がよく表れているゲームだと思う。
World of Goo
2D BOY¥500posted withアプリーチ
今回僕がなんでこの記事を書こうと思ったかっていうと実はここが一番ミソで、ゲームらしく楽しいと思えるゲームほどグラフィックやらなにやらより中身をシンプルに追求してるものが多い傾向にあるんじゃないか?っていうことを伝えたいところから来ています。
もちろん多々例外があることは承知しておりますし、なにも現代ゲームをすべて批判するつもりとか、毛頭ありません。
「ゲームらしいゲーム」が多い
Steamは触ったことない人や探し方もちょっと難しかったりするかもしれないので、手元にあるだろうスイッチやPS4でダウンロード版オンリーのソフトを見に行ってみてください。ネットでググっても出てくる。
ここで気になったゲームの詳細を見てみると、説明文を数行読むだけでどんなゲームかすぐに分かるものかほとんどであることに気付ける。要はシンプルなんだよね。
でもそうは言っても現代のゲームなので、ゲームの核となるそのシンプルなシステムの部分は非常に良く練られていたりすることが多い。ここ大事。「つまり懐古厨なんでしょ?簡素で古い雰囲気のゲームやりたいならファミコンやりゃいいじゃん」っていう反論はここで打ち返せる、と思っている。まあたしかにファミコンも好きなんだけどw
核となるゲーム性はファミコン時代ではできないおもしろさやボリューム、アイディアがたくさん込められているでしょう。ボリュームっていう表現は矛盾があっていい表現じゃないかな。考え方のボリューム感っていうか、そういう感じ。伝わる?
「限定アイテムを取り逃したくないから次はこうして…」とか余計なこと考えたり、広すぎるマップをすべて埋めたくなる衝動とそれをめんどくさく感じてしまうジレンマがあったり、そういったもやもやから開放されてのびのびと楽しめるもの。ゲームって、もともとはこういうものだったんじゃないかな。
やることがシンプルで疲れないのにずっとおもしろい
現代においてわざわざインディーズゲームが流行る一番の要因はここにあると思ってますよ。
この大消費時代に「世界中になんとかのアイテムが〇〇個あって、クリア後にここに行けるようになって、実は2周目は新しいボスがいて…」とか、正直やってらんないですよ!!やりたいけど!!!
自分がもう子どもじゃないっていうのも大いにあるとは思うけど、次から次へとゲームが出てきて「楽しむ」姿勢から「評価する」姿勢になってしまうようなこの時代に、そういう"ボリューム"はもう必要とされなくなっていくんじゃないかと思うのです。
気楽にずっと「受け身」で楽しみ続けられるゲーム、改めて振り返ってみると昔より減っている気がしませんか?
安い
多大なるメリットでしょう、これ。
安いのには色んな理由があると思うけど、間違いなくユーザーに直で売れるっていうのが一番大きいでしょう。しかもパッケージとか要らないから。
この辺にも「純粋にゲームを作り込んでいこう」という成果が表れやすい要因がありそうですね。
インディーズゲームをみんなで遊んで開発者を応援しよう!
いかんせんマーケティング面ではどうしても弱くなってしまうので、いわゆるゲーマーじゃない層には知名度が低いのが難点。CMとかも打てないので家族や子どもを狙うのも難しいし、僕らが積極的におもしろさをシェアしていくしかないと思ってます!
ちなみに僕が最近遊んだ中で一番おもしろいと思っているゲームは「Celeste」っていう作品。インディーズゲームという範囲じゃなくても、ここ数年で震えるほど素晴らしいと感じたゲームです。記事書いたので、興味ある方どうぞ。
これ以外にも順調にインディーズゲームにハマってきているので、「おすすめ集」の記事も書きました! からぜひどうぞ。
そんなわけですから、みなさんぜひインディーズゲームを買って遊んでシェアして、そして開発している人たちを応援しましょう!
そしたら、きっともっとおもしろいゲームが遊べるようになりますよ。