この記事では、Panasonicのカーナビ「Strada」(ストラーダ)について、ラインナップやメーカーの特徴などを詳しく解説しています。
なお、Panasonicから発売されているカーナビはこのStradaシリーズの他に「Gorilla」(ゴリラ)シリーズが存在しますが、こちらはポータブルナビのため今回は除外としています。
Panasonicはどんなメーカー?
Panasonicを知らない方はいないでしょうからメーカー自体の説明は不要かと思います。様々な種類の家電製品を製造している中にカーナビも含まれているようなイメージです。
Stradaは2003年に初めて発売されたシリーズで、まだ20年未満と新しい方です。しかし、綾瀬はるかさんでおなじみの「ビエラ」と同じ広告スタイルで攻める「Blue-ray」によってカーナビ業界でも驚きの売上を上げています。
Stradaシリーズの特徴
Stradaナビの最も大きな特徴はこの記事執筆時点で唯一Blue-rayが見られるカーナビであるということに疑いはありませんが、その他にも特筆すべき内容がいくつかあります。
- コストとパフォーマンスのバランスの良さ、カーナビとしてのまとまりの良さ
- 実際に取り付けるサイズは7インチでも9インチの大画面カーナビを楽しめてしまう特殊なモデル「CN-F1系」の存在
以下、Blue-rayについても含めご紹介していきます。
1.コストとパフォーマンスのバランスの良さ、カーナビとしてのまとまりの良さ
カーナビを選ぶひとつの方法として、「欲しい機能が搭載されているナビを絞った中でそこから安いものを選ぶ」というものがありますが、こういった絞り込みをしていくとStradaシリーズへ行き着くケースはかなり多いでしょう。
実売価格は店舗など場所によってかなり開きはありますが、
「とにかく困ることのないそれなりのカーナビが欲しい!」
という需要には十分応えてくれるモデルがたくさん存在します。ただしこの場合、Blue-rayが見られるモデルは当てはまらないことがほとんどですので注意してください(単純に価格が上がる)。
このように、搭載機能が一覧化されていますので、自分にあったモデルを探すのは簡単です。ラインナップの詳細は後述しています。
また、単に機能の有無だけではなく
- ナビ性能
- 音質
など気になる2点も高クオリティであると言えます。
新しいモデルでは(上位のみ)日本の衛星「みちびき」にも対応しており、位置測位精度は申し分ないレベルと言えます。GPSなどの情報については以下の記事を参照してください。
僕がカーナビの販売側にいたときも、他社のナビや純正ナビでは「全く使い物にならない」と文句を仰っているお客さんが多かった中、PanasonicのStradaではそのような評判は聞いたことがありませんでした。現実的に問題ないレベルと思えます。
また、最近では「音の匠」と称した高音質サウンドが楽しめる独自のステージを設け、音質面でも強化を図っているのが見受けられます。実際にハイレゾが楽しめるモデルも以前よりかなり数が増えました。
2.実際に取り付けるサイズは7インチでも9インチの大画面カーナビを楽しめてしまう「CN-F1系」
こんな特異なカーナビを作っているのはPanasonicだけです。笑
一昔前は「インダッシュナビ」などというものもありましたが、これは常にこの状態を維持できるという点で決定的に違います。
車側のDINサイズ(ナビやオーディオを取り付ける窓口)は通常の汎用サイズながら実際の画面は前に飛び出ているのでより大きな画面を楽しめるというものです。適合情報はこちら。
メリットとしては以下のようなものがあります。
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逆に、強いて挙げるならデメリットとしては以下のようなものもあるかもしれません。
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最初は「CN-F1D」というモデルだけ単身いきなり登場した感じでしたが、その後このシリーズのモデルが増えているあたり、おそらく興味本位での売れ行きが伸び始めPanasonicも力を入れ始めている最中なのだと思います。
「カーナビは大きい画面がいいけど、車が対応していないから付けられない…」
という方にはもってこいの一品と言えますね。
StradaでBlue-rayを楽しむ!
前述したように、Blue-rayが見られるカーナビは2019年1月時点でPanasonicのStradaのみです。
もちろん、実際には全てのモデルがBlue-ray鑑賞可能なわけではなく、上位なモデルでの1つの機能的な位置づけとなっています。
通常形状モデルでは最上位グレードである「RXシリーズ」のみ、前述した9インチ大画面モデル「CN-F1系」では「CN-F1DVD」という1機種以外全てが対応、といった感じです。
レコーダーやプレイヤーで強いPanasonicが最も早く車の中でBlue-rayを見られるようにしたのは頷けるところですが、これに他社が追随しないのもやや不思議ですね。版権的な問題が絡んでいるのでしょうか。
今後はDVDというメディアは衰退しよりBlue-rayディスクが普及していくと考えられますので、「ふとした暇つぶしに手元にあるディスク映像を見ようと思ったらBlue-rayで見られなかった…」というようなことは、Stradaナビを買っておけばノープロブレムです。
Stradaシリーズのラインナップを解説
ここからはStradaシリーズの詳細なラインナップをご紹介します。
大きく分けて、
- 9インチの大画面モデル「Fシリーズ」
- Blue-rayが見られるハイスペックプレミアムモデル「RXシリーズ」
- 安心の無料地図更新付き、ミディアムグレードの「RAシリーズ」
- エントリーモデルである「REシリーズ」
の4つが存在しています。参考として、Panasonic公式サイトに掲載されている機種別機能一覧を載せておきます
1つずつ見ていきましょう。
9インチの大画面モデル「Fシリーズ」
こちらは先程からも紹介している「取り付けサイズは小さい窓口に対応しながらも、9インチの大画面が楽しめるモデル」です。
画面が大きい上に、精細で色鮮やかにそれを描く「ブリリアントブラックビジョン」というものが採用されています。
この機種に限った機能ではありませんが、「逆走警告機能」などの安全性機能表示もより効果が向上すると考えられます(逆走自体の検知もあり)。
他にも、大きい画面ならではな特徴として「様々な情報をナビ画面上に表示できる」ことなどが挙げられますが、却って煩雑になってしまうことを防ぐために細かい設定画面等も用意されています。
オーディオ面での設定も上位グレードさが見て取れます。
各席に向けたイコライザーの設定はもちろん、それらを連動させるよな設定も可能です(前後連動イコライザー設定)。
また、自動でドライブ環境に応じて適切な音響セッティングをしてくれるモードもついています。ここにも「音の匠」という名称が登場しますね。
などなど、次に紹介するフラッグシップモデルとしての「RXシリーズ」よりさらに上に紹介されているだけあって、スペック的にも全部盛りといったところでしょう。今後本当に主力製品としていく流れなのでしょうか。
Blue-rayが見られるハイスペックプレミアムモデル「RXシリーズ」
「Fシリーズ」が登場する以前からStradaの中でフラッグシップモデルの位置を担当しているのが「RXシリーズ」です。
通常サイズのカーナビでBlue-rayが見られるモデルはここまでです(これ未満のモデルは見られないという意味)。
他の下位機種との差別化は、
- 準天頂衛星「みちびき」複数機に対応
- 標高情報の活用
- UIの配置や機能改善
などで図っています。
準天頂衛星「みちびき」複数機に対応
実はGPSと一口で言っても、様々な国の衛星を何個も利用しながら位置測位をしているのが実情で、「みちびき」というのもそれの日本版というわけです。このあたりの情報は下記記事をご覧ください。
日本の測位精度向上のために打ち上げられた衛星なので、当然日本をよくカバーする軌道を通っています。
これに複数機対応しているということが測位精度向上に繋がりそうだというのは理解しやすいでしょう。
標高情報の活用
高速道路と幹線道路が上下に並行して走っていることはよくありますが、そんなとき「本当は幹線道路を走っているのに高速道路の表示になっている!」などの経験はどなたでもあるでしょう。
これらを防ぐために、カーナビには様々なセンサが積まれています。詳細は別記事で。
Stradaの「RXシリーズ」では、これらのセンサに加えてさらに「地図情報に収録された標高データも併せて利用する」ことで、より高低差に強いナビゲーションを実現させています。
UIの配置や機能改善
従来のモデルより視認性、操作性の向上を狙った機能改善のようです。ユーザーの声が反映されているらしく、良い傾向ですね。
安心の無料地図更新付き、ミディアムグレードの「RAシリーズ」
冒頭で話した「コストパフォーマンスで選んでいくと辿り着きやすい」というモデルがこの「RAシリーズ」です。
Blue-rayこそ見られないものの、むしろ使用しないユーザーにとっては価格を上げてしまうデメリットでしかない部分。それら上位機能は外した上で、カーナビとしてのスタンダードさをきれいにまとめあげたシンプルなモデルです。
案内の画面もシンプルで分かりやすい表示に努め、初めて使うのでも視覚的に、直感的に使えるような設計が随所になされています。
また、3年間で一回使える無料の地図更新サービスも見逃せません。
カーナビは買ったあとも地図更新によってお金がかかるのが頭の痛いところ。それが好きなタイミングで一回無料となればこれは非常に大きなメリットですね。期間中に大型の高速道路接続などがあればかなりラッキーです。
この他、オーディオ、スマートフォン連携などカーナビとしてのおよそ基本的な機能はほとんど備わっていますので、ベストコスパモデルとしてよく売れているのも納得です。
エントリーモデルである「REシリーズ」
エントリーモデルとして価格を抑えて販売されているのが「REシリーズ」です。エントリー(Entry)のEなのでしょうか。
他のR系シリーズなどと比べて抑えられている点は、
- 音声認識機能がない
- 無料地図更新がない
など、実はあまり数が多くありません。
というより、グループ分け的には、「RXシリーズ」と「RA & REシリーズ」という感じが正直なところで、わざわざREシリーズを購入するならひとつ上のグレードであるRAシリーズを購入するほうがコスパ的には良くなることが多いです。
上記のグループ分けでの主な差異は分かりやすいものでもかなりあります。
- Drive P@ss機能の有無(スマートフォンと連携するエンタメ機能)
- 高音質DAC/サブウーファー出力端子の有無
- iOS端末の動画再生
- HDMI入出力端子の有無
- タッチパネルが静電パネルか感圧式タッチパネルか(静電パネルの方が高価だが反応は格段に良い)
といった感じです。
店舗によりますが、よほど破格の値段でREシリーズが売られているわけでもない限り、コスパ狙いならRAシリーズを狙いましょう。
まとめ
やや情報量が少なめとなってしまいましたが、Stradaの概要は掴んでいただけたかと思います。
Panasonicは皆さんご存知のように本当に多種多様な電機製品を製作しているのであくまでもカーナビもそのひとつに過ぎないという
イメージがとても感じられます(それなのにここまで売上を上げているのはさすがとしか言えませんが…)。
カーナビ選びの中でもPanasonicが登場するのは最も単純でわかりやすいです。
Blue-rayを見たいならStrada!
広告の宣伝文句のようですが、これでいいと思います。ナビとしてまだ色々調査を続けたいと思うタイプの方は、ここで決めてしまうのは早計かもしれませんが。
それではみなさん、良いカーライフを。