枕カバーは何の意味があるのか:4種類の素材ごとで役割や選び方を考えてみた

枕カバーは何の意味があるのか:4種類の素材ごとで役割や選び方を考えてみた
みるみ

枕本体ばっかりに目が行きがちでつい存在を忘れてしまうのが枕カバー。

安価な枕を運用している場合「枕本体とカバーは別物で、適当に組み合わせて使っている」というケースが多いかと思うんですけど、当然高級な枕になると枕カバーまで含めて総合的な体験・機能を提供してくれるようになっています。

要は「ちゃんとした枕カバーを選ぶべき」ということです。表面上の寝心地が即座に変わるので、ここを追究してみるのもおすすめです。

みるみ
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ちなみに僕はなんだかんだ綿100%が一番好き。

枕カバーの役割

まずは「枕カバーってどう役に立っているの?」というところから。

「所詮枕の付属品、オプション品」と思われがちですが、僕はそうは思いません。昔は思ってたけど。

枕の中身がどんなものであれ、直接肌触りなどの寝心地を決めることになるのは外側のカバーだからです。

枕カバーが持つ役割は大きく4つあると思っています。

  1. 表面の肌触りを決定させる
  2. 通気性、ムレにくさを変える
  3. メンテンス性の向上(カバーの洗濯可否)
  4. 見た目、デザイン性の向上

以下ひとつずつ見てみます。

1.表面の肌触りを決定させる

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枕カバーの最大の存在意義といっていいでしょう。

反発力や沈む感覚、ひいては肩こりや首の痛みに影響する部分は「枕の中身」である中材の性質や形状によるところが大部分ですが 参照)僕らが枕に頭を乗せたときに最初に感じる第一印象は枕カバーによる肌触りです。

例えば化学繊維質のものではうまく肌に馴染まなかったり、場合によってはかゆくなってしまったりするかも。僕はさっきも言ったとおり綿が好きなので、お気に入りの枕にタオルだけかけたりすることもよくあります。タオルのパイル地って柔らかくて気持ちいいんだよね。

自分にマッチする枕を見つけた後は、それに合うこれまた自分専用のお気に入り枕カバーを探すのも楽しいぞ!(こっちは別に沼ではないので難民になることは心配しなくても大丈夫w)

2.通気性、ムレにくさを変える

Breathable

枕自体の通気性も中身の影響が大きいですが、頭や顔の皮膚表面のムレる感覚はやっぱり枕カバーによってだいぶ変わります。

綿が好まれる傾向もここが大きくて、化学繊維系だとどうも落ち着かない感じがあったりします。吸湿性も違うし。

みるみ
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もちろん綿以外の素材にはちゃんとしたメリットがあります。それはこのあとで。

また、一緒くた にしてしまっていますが「通気性とムレにくさ」を同時に考えるのはやや難しい。

「ムレにくくても通気性が悪い」みたいなやっかいな混合タイプとかも存在するので、いくつか買ってみて自分に合う材質のものを探すのがシンプルにおすすめ。高くないし。

3.メンテンス性の向上(カバーの洗濯可否)

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枕本体の中身を自宅で洗濯できなくても、表面である枕カバーを洗濯できるだけで清潔さは桁違いに変わります。なにより表面のニオイを取り除けるのが大きいです。

枕本体を洗濯できない場合も、天日干しなどは最低限行うべき。だいぶ違いますよ。

一度買った枕を長く使うためにも、枕カバーを一種の消耗品のように考えてしまってメンテンスするのも僕はアリだと思っています。現にリピートしたことが2回ほどあります。

メーカーによっては枕カバーの交換が保証内容に含まれているケースもありますよ~

4.見た目、デザイン性の向上

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最後にしましたが、これを忘れてはいけない。
寝具はホームインテリアだしそれを彩る枕も美しくなければ…!

肩こり解消に強い効果がある枕はその性質上、独特な形状や見た目をしていることが少なくないので、カバーによる効果は絶大です。

例えばとある肩こり解消枕を買ったとして、それ専用の枕カバーではなくても僕は全然良いと思っている。

肩や首に影響があるのは「形状」「反発力」などが主ですので、それらがカバーによって損なわれることは(ほぼ)ないからです。まあ使い心地の変化はあるかもしれないけど。

「カバー」なんだし、「好きなものを選んでいい」という考え方をずっと失いたくないものです。

枕カバーの素材ごとにタイプ別選び方を紹介

では枕カバーの素材ごとの紹介。
それと一緒に、それぞれの好みに対してはどれがおすすめになるのかも軽く説明してみたい。

綿

cotton-material

吸湿性
通気性
速乾性
洗濯の自由度
縮まないか
耐久性

綿についての説明は不要でしょうから、ざっくり。

まず綿はみなさん承知の通り肌に優しい素材です。汗をかいたりしてもかぶれたりしにくく、触れあい続けても肌がかゆくなったりしません。

これにあわせて吸湿性も良いため、僕もコットンの肌触りが好きでよく綿性のものを好んで使用します。

ただし気をつけたいのは、化学繊維のような速乾性や防臭性はないこと。特にニオイは付きやすいと思う。

しかしそれを補う「とにかく洗濯がしやすい」というメリットもあるので、やっぱり小回りがきく使い方は綿が一番向いていますよね。なんかあったらすぐ洗濯機にぶち込めばいいので気がラク。

みるみ
みるみ

もちろん僕は洗濯ネットなんか使っていない!!!

単体の綿カバーとしておすすめなのは以下。

Amazonや楽天を物色して自分の中でベストバイに輝いた商品です。本当にタオルを乗っけているようなパイル地の感覚で、クリーム色も落ち着いていて好み。

many-pillow-high

上に乗ってる枕の枕カバーが今紹介した商品です。良い色合いしてるし、綿のふわふわっぽさが分かりますでしょ。

900円くらいなので、とりあえず買っておくと "替え" とかにもいいかもです。

というわけで、もっともオーソドックスなものとして万人におすすめできます。特に洋服など化学繊維系が苦手な方には選択肢は綿かレーヨンくらいだと思います。

ポリエステル

polyester

吸湿性
通気性
速乾性
洗濯の自由度
縮まないか
耐久性

ポリエステルと一口に言っても本当に色々なタイプがあります。で、そのどれもに共通するのはやっぱり速乾性など機能面での優位さです。耐久性もピカイチ。

それはつまり清潔でいられる時間も長く、ニオイも付きにくいということ。綿と対極的だと思います。

また「伸縮性」も見逃せないポイントです。ポリエステル自体の特性というわけではないけど、化学繊維を組み合わせることで生地自体が伸縮できるようになったり、カバーというものの性質を考えるとこういった付加価値は最適でしょう。

ただし通気性には気をつけたいところ。ジャージなどを夏に着ると恐ろしく暑いことからも分かりますね。しかしこれも、他の素材と混合させることなどによりうまく補助しているケースが多いです。後ろでちょっとだけ書きます。

レーヨン

rayon

吸湿性
通気性
速乾性
洗濯の自由度
縮まないか
耐久性

レーヨンは綿に似せて作った化学繊維。

保温性が高く、なめらかで光沢があります。吸湿性の高さは綿に似せた一番の特徴となる部分で、化学繊維なのにも関わらず通気性もそれなりに両立しており、かなりバランスのとれた素材といえます。

するっとした感触になりやすいので、良く言えば「ゴワゴワ感がない」、悪く言えば「綿のようなしっかりさがない」みたいな感じ。ややシワがつきやすく、長い間気楽に使える綿とは少し毛色が違います。毛の色だけに。

レーヨン単体100%の枕カバーというのはたぶん僕は見たことないんだけど、実際にもポリエステルなどと組み合わせられることが多く、これによって伸縮性の付与などが行われてます。

うまくレーヨンの機能だけ取り寄せた枕カバーに出会えると、お気に入りになる確率が高いはず。実際、その肌触りはかなりの高級感を感じさせてくれるし!

カシミヤ

cashmere

吸湿性
通気性
速乾性
洗濯の自由度
縮まないか
耐久性

一部の高級枕で、カシミヤ製の(もしくはカシミヤが含まれた)枕カバーを見ることができます。

カシミヤの最大の特徴はその「流れるようななめらかさ」で、スルスルと手からこぼれ落ちていくような "優雅なたわみ" を味わえます。「優美にまとう」という意味でよく「ドレープ性」という表現をしたりも。

カシミヤは吸湿性、通気性などもバランスよく高めで、天然繊維としてのバランスの良さを十分に引き継いでいるといえるでしょう。これはもう綿とかレーヨンとかとは別種の存在で、他の素材とは比較対象にならないかもしれません(ずば抜けて良いという意味ではないよ、性質がかなり違うよという意味です)。

また、マフラーなど防寒具でカシミヤ製のものをよく見かけるとおりその保温力は抜きん出ているものがある。枕カバーにおいてこれがポイントとなるシーンは正直ないけど…。

カシミヤが加わるとこれまた伸縮性にも寄与しますので、カバーとしてはより美しく品質も持ち合わせながら、機能的にも使いやすいものになるでしょう。

その他、混合など

その他と書きましたが、正直あまり思いつかない…。たぶんほとんど上記の4つ、そしてそれらを合わせた混合製品のはず。

前述したようにポリエステルとの複合が一番多いんだけど、そこにレーヨンが混ざってきたりするケースも多いです。「化学繊維素材だけどなるべく綿など自然な肌触りを実現したい」という趣旨なのかな。

このブログで紹介しているおすすめ枕もだいたいが

  • 綿100%
  • ポリエステル100%
  • 複数混合

などのような感じで、機能性を持たせたい場合は色々な素材の特性を借り合うのが定石なんでしょうね。

混合の例は以下のような感じ。手持ちの枕の実際の表記から取ってます。

  • レーヨン60%:ポリエステル40%
  • ポリエステル57%:レーヨン41%:ポリウレタン2%
  • ポリエステル75%:綿25%(クールマックス素材)
  • ポリエステル54%:レーヨン40%:カシミヤ4%:ウール1%:ポリウレタン1%

ポリエステルは機能的な付加価値という意味でやはり組み合わせの需要が強く、化学繊維っぽさを少なくするためのレーヨンもよく見かけます。紹介しなかったけれど、ポリウレタンも登場頻度が高そう。

しかもさらに面白いのが、素材の比率が同じでも加工の仕方や編み方などで全く異なった機能を発揮することもあるらしいということ。しかしこれを言われるともうこの記事の存在価値が危うくなるのでそういうのはやめてほしい()

枕とは違った「選ぶ楽しさ」がありそうです。

おわりに

枕カバーだけについての記事は以前から書こうと思っていたんだけど、僕が思っているほどの熱意は正直この記事に入れ込めなかった。笑

みるみ
みるみ

僕の選択肢は最初の時点で綿だけになっちゃうので、純正品を買う以外にそこまで冒険する気になれないんですよね。

思い返してみると、何回か言っているように僕は気に入った枕に普通の綿のタオルをかけて寝ることとかがよくあるんですけど、それは「枕カバーにこだわっているというより表面の寝心地に変化があってほしくない」ということなのかも。一番人間側の対応力が低いのかな、肌は。

枕カバーは奥が深いな(?)。

みるみ
みるみ

ブロガー、ソフトウェアエンジニア。

肩こりを治したくて枕に 15 万円以上も使ってしまったゆえにめちゃくちゃ詳しくなってしまった悲しい人。

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