ポータブルナビの取付方法と接続についてどこよりも詳しく解説します

ポータブルナビの取付方法と接続についてどこよりも詳しく解説します
みるみ

この記事では

  • ポータブルナビをこれから初めて使う or 買おうと思っている人向けに、
  • ポータブルナビの標準的な取り付け方法と
  • シガーライターコードの電源を含む色々な接続方法など

について解説しています。

取り付け方法といっても製品によって細かいところは少し差異があったりするので、「そもそもポータブルナビについて全然知らないから、ざっくりどういう雰囲気か知りたい」という方にピッタリだと思います。

その上で、もっと具体的なイメージが湧くように車側・ポータブルナビ側どちらの写真も多めに説明しています。この記事を読めばポータブルナビの取り付けに関することはおおよそ全てが分かるようになると思います。

「取り付けの手軽さ」や「接続の簡単さ」は普通のカーナビと比べてポータブルナビの最も強いメリットがたくさん含まれている部分なので有効に利用しましょう。ちなみに細かい比較をした記事は下記をどうぞ。

内容の性質に合わせ、この記事では他記事よりもさくっと簡潔に説明するテイストにしています。

記事中の車内画像などは、主に自動車メーカーの公式HPやみんカラの投稿画像から引用させてもらっています。

みるみ
みるみ

おすすめのポータブルナビを知りたい方はこちらの徹底まとめ記事をどうぞ!

ポータブルナビの基本的な取り付け方

まずはポータブルナビの取り付けについてから。

最初に知っておくべきこととしては、

ポータブルナビは製品単体で車のダッシュボード上に設置できるようになっている

ということです。

car-navi-portable-navi-distance

このようにダッシュボード上に置くのが通例です。車によってダッシュボードの形状、広さ、有効なスペースのあるなしなどが千差万別なので、状況に応じて場所は考える必要だけあります。

大抵の車では問題なく付けられますが、自分の車と欲しい商品の組み合わせによってここは検討が必要です。後述します。

「取り付け」は「貼り付け」

  • 「設置する」
  • 「取り付ける」

などはよく言うけど、「実際にはどうやって付けるのよ?」っていう話です。

ポータブルナビは

  • 土台とナビ本体が分かれているもの
  • 一体になっているもの

の2つに大きく分類でき(後者はほぼない)、いずれにしてもその足となる部分がシール状、粘着テープ状になっていてフレキシブルに貼り付けるという設置方法がほとんどです。もしくは吸盤タイプもよく見かけます。

この粘着テープ類はめちゃめちゃ強力なので、「外れたりするかも」といった心配は無用です。

本体に付属の吸盤シート類は多くは丸型で、

portable-navigation-fitting-base-sheet

このようになっています。多少貼り付け面が曲面だったり起伏があったりしても対応できるようになっているものが多いです。

ちなみに「土台とナビ本体が分かれているもの」については、ポータブルナビで最も有名で売れているパナソニックのゴリラシリーズなどが代表的です。

gorilla-base-stand

こっちが土台となるダッシュボードに貼り付ける方で、

gorilla-base-stand-hontai-fit

このようにナビをスタンド(土台)にガチャっと取り付けます。

貼り付けの作業も皮膜面(って言って伝わります?笑)を湿布みたいにペロッと剥がして貼っ付けるだけです。「ポータブルナビは取り付けが楽」と言われるゆえんです。

車載デバイスというのは安全面に最も配慮して設計されるものだし、ドライバーの視界に関わるものは特に重要です。それを考えると相当しっかり設置されなければいけないのは周知のことなので、メーカー側もかなりしっかり作っています。「たかが粘着テープ」と思わずどうぞ安心してください。

車のダッシュボードとポータブルナビの主な形状パターン

「どんな車にでも付けられる」というのがウリのポータブルナビだけど、

「ひょっとしてうちの車のダッシュボードだと貼り付けられないんじゃ…?」

と思われた方もいると予想し、主な

  • 車のダッシュボード
  • ポータブルナビの貼り付け形状

について紹介します。というか逆に言うと、「ダッシュボード自体がほぼない」っていうパターンじゃない限りだいたいちゃんと付きます。

ダッシュボードの形状

それなりにスペースはあるけど曲面な感じ

march_dash_board

demio-dashboard

見出しがふわふわしていることからも分かる通り、ほとんどの車がたぶんここに分類されます。

なるべく傾斜の角度が少ないところを探して貼り付けるといいと思います。

平らな面は多いがフロントガラスまでの距離が短い

spacia-dashboard

n-box-dashboard

軽自動車のタイプと思ってもらえると良いです。

ポータブルナビの需要的にもこのパターンに当てはまるケースはかなり多く、ほとんど問題なく取り付けられます。というかポータブルナビの性質上でも相性はいいですね。

真っ平らに近いもの

alphard_interior_dashboard

hi-ace-dashboard

ミニバンクラスのサイズの車でよく見かけるパターン。ハイエースやキャラバンなんかもこの分類です。

メーターのあたりまで凹凸がないものも多く、その場合は設置場所の選択肢はかなり広いです。しかしダッシュボードの全体の高さ自体が結構高いので、9インチクラスの大きいポータブルナビだとかなり視界の妨げになります。注意してください。

ダッシュボードは広いのにフロントガラスまでの高さが狭い

SUBARU_BRZ_dashboard

toyota_86_dashboard

ごつごつした凹凸や起伏もなくいい感じのダッシュボードがあるんだけれど、フロントガラスまでの縦の高さが低いせいで奥には取り付けられないパターン。強いて言うなら、主にスポーツカーとかが多いと思います。

手前になると一気に傾斜が大きくなるものが多いので、広そうだけどちょっと位置に困ることが多いみたいです。

さらにやっかいなのは、このタイプの車は下図のように純正でメインユニットのディスプレイがダッシュボード上に配置されている場合が多く、

road_star-dashboard

一番ポータブルナビを置きたいところが占有されているのがネックです。「いや、そのメインユニットを使えよ」という至極真っ当なツッコミがありそうですが、それが気に入らないからまともなポータブルナビを付けたいという方はたくさんいるんですよ。特にこの手のクルマ好きの人が乗るような車のオーナーさんの場合は。笑

ポータブルナビの貼り付けタイプ

次はポータブルナビの取り付けタイプです。ほとんど種類はないんですが。

両面テープ(シンプル)

gorilla-seal

「吸盤シート」と呼ばれることが多いんですが、実際にはこういう両面テープというかシールのものがほとんどです。

この画像にもある「3M」というのは世界的ななんでもメーカーで、家庭用品だと特にシールとかテープ類でよく見かけますよね。接着力は業務仕様なのでめちゃつよです。

吸盤

portable-navigation-fitting-base-stand-kyuban

シール状になっていて貼り付けるわけじゃなく、本当に何度も付け外しができるあの吸盤タイプもあるにはあるんですが、今のポータブルナビではほぼ見たことがないのであまり気にしなくてOKです。

ただし消耗品の交換としてサードパーティ製の別売製品を探す場合は結構見かけます。

なんかよく分かんないもの

hud-stand

この深海生物みたいな足も、外側のフィルムを剥がすと一応両面テープみたいに機能します。

しかしテープみたいな貼り付き方をするのではなくて、なんか気持ち悪い感じです。触ると指紋もバッチリ写る。

ちなみにこのデバイス自体はポータブルナビじゃなくてHUD(ヘッドアップディスプレイ)というものです。

head-up-display

ARで映像を見られるものです。

実際にはヘッドのアップではなくてダッシュボード上に設置する置き型タイプのものですが。

取り付けられなそうなパターン

keitora-cant-torituke

PEUGEOT-cant-portable-navi

あんまり思いつかないのだけど、たぶん取り付けられないパターンってこういう感じだと思います。写真1枚目は奥行きのスペースが足りない、2枚目はダッシュボードがほぼ垂直で、奥に付けようにもフロントガラスと当たる、など。

輸入車や特殊な商業車、一部の軽トラとかそんなんだと思います。カーナビを販売する上でも「ポータブルナビを付けられませんでした」というお客さんとは僕は会ったことがなかったので、ここはちょっと想像になっちゃいます。申し訳無いです。

僕の勝手な意見ですが、ここでいう「絶対付けられなさそうな車」に乗っている人はたぶん車いじりとかも好きなはずなので、きっとご自分でなんとかDIYとかして取り付けるでしょう(適当

そうじゃないのに泣く泣く無理そうだと分かってきた人は、みんカラなどを覗いてみるといいかも。

こういうパターンの車両の場合「フロントガラスに貼り付けて設置する」ことをつい考えがちですが、それは車両の法規制にがっつり抵触する可能性があります。かなり注意してください。法規制に関する詳細な解説はこちらの記事をどうぞ。

ポータブルナビに接続するものとその方法

お次は話が変わって「ポータブルナビに接続するべきものにはどんなものがあるか?」というところ。

名目上基本は「なし」なんですが、まああると言えばあります。

電源(シガーライターソケットコード)

絶対必要です。(いきなり矛盾

もちろんポータブルナビはバッテリー駆動はしますが、その多くは1時間~2時間程度しか持たない上、充電という意味でも車載用途に限らず電源の接続は必ず要ります。

ca-p12vd6d

ものはこういう感じで、

cigar-plug

先っぽのこのシガープラグを、

cigar-socket-cable

車のこの「シガーライターソケット」に挿せば基本的には完了です。

シガーライターソケットはだいたいどの車にも1つはありますが、新しい車であればあるほどない可能性も高いです(最近ではオプション扱いも多い)。ない場合は裏取りする必要がありますが、それについては後述します。

ナビ側の端子は、

gorilla-sokumen

一般的なDC入力端子。比較的小型です。

これで接続は完了し、車のエンジンをかければ電力の供給も同期します。

が…。

コードがそんなに露出していては見た目もダサいし運転上も危ないですよね。平気で引っ掛けたりしそうです。

というわけで「電源の裏取り」といって、「インパネの後ろやバッテリーなどから電源を直接取ってきてポータブルナビの周辺からひょいっと出す」ように接続する方法があります。

ただしこれは素人や初心者さんにはややハードルが高いです。

車の電装品は慣れていないとショートさせたりすることもかなりあるので、無理せず誰かに頼むのが吉です。車によって裏取りの仕方も無数にパターンが分かれるので僕もこのブログで一概に説明できません。

「誰か」とは、知人などでももちろんOKですが、やはりカー用品店がおすすめです。

普通のAV一体型カーナビ(↓)

car-navigation-sample-start-example

の取り付けはポータブルナビの電源裏取り(その他きれいな取り付け含む)は5,000円未満程度でやってくれます。

toritukekoutin

取付工賃の例。同じ会社でも店舗によってかなりピンキリなので注意してください。

僕はこの価格なら頼むのはわりとありだと思います。

そこまでやるのが大変だと感じる場合は「電源自体はシガーソケットから取って、ケーブルをうまく這わせる」だけでもかなり効果があります。

car-dashboard_fuchi

car-dashboard-fuchi-2

なるべくこういう"フチ"とかにうまくはめ込むように這わせて、

こういう「ケーブル固定具」などを黒色などで用意するとけっこういい感じになります。

パーキングブレーキ解除線

今回の記事で一番注目してほしい部分です。たぶんここについて知らない方も多いはず。

ポータブルナビは走行状態を感知すると、映像の視聴はおろか操作すら制限がかかってしまうものが多いです。

この走行判定は主にGPS、加速度センサなどによって行われていて、要は製品自体が動いているかどうかで走行中なのかを判断しています。

で、これをより正確にするためのオプション品として「パーキングブレーキ解除線」というものが発売されています。例えばパナソニックのゴリラでは下記。

panasonic-ca-pmbx1d

これを色々頑張って接続すると「実際にパーキングレンジに入れているかどうかのみの判定に切り替わる」というものです。

これを利用してやります。

要はこの端子に接続した状態で「パーキングに入っていると思わせればいい」んです。

というわけでこれをぶっ挿します。

ただのプラグの先端なんですが、これを差し込むことで「電気的にアースに落ちた状態」になります。パーキングブレーキ線はブレーキがかかっていないとHighの電圧を受け取るので、その逆でLowにしておけばいつでもパーキングに入っていないことになるというわけです。まあ細かい理屈なんかどうでもいいです。挿せばOK。

これだけでいつでもバッチリ操作可能/映像視聴可能になります。

本来このパーキング解除(俗に言うテレビキャンセラー)は推奨されるものではありませんし、事実普通のAV一体型カーナビの方では僕はこのブログでは詳しい説明はしていません。

しかしポータブルナビに限っては標準状態だとあまりにも不便すぎるのでこのように紹介しています。操作は個人の判断でしていい範囲だと僕は全然思いますが、テレビなど映像の注視は絶対におやめください。「2秒以上見続けること(これを注視と定義している)」は普通にしょっぴかれ対象ですから気をつけてどうぞ。

ちなみにゴリラの最上位機種など極一部はバックカメラの入力端子とこのパーキングブレーキ解除線が一緒になっていて、さっきの単品プラグが使えません。

そんなときは

これを使えば問題なし。パーキング解除しつつ、バックカメラの入力も従来どおりできるようになります。Beat Sonic(ビートソニック)は信頼と実績ある車載アクセサリーメーカーなので安心してください(さっきの解除プラグはちょっと怪しい感じですが、Amazonの購入数とレビュー数、そしてレビュー評価自体もサクラ無しで素晴らしいので心配ないです)。

VICS WIDE用フィルムアンテナ

一部のハイスペックモデルでは渋滞情報をVICS WIDE経由で取得できるものがあり、その場合は当然FM多重アンテナを設置する必要がある関係でこのフィルムアンテナを貼り付ける必要があります。

vics-wide-film-antenna

よく車のフロントガラスに付いているこれです。

こんなやつ。

貼り付けるの自体は実は結構難しいんですよこれ。細長くてセンシティブな感じで失敗すると貼り直しもできないし、車両法規的にフロントガラス内で貼付する位置が適正じゃないと車検に通らなかったりします。

でもカーナビ自体の取り付けなどと違って、冷静にやれば自分でできる範囲だと思います。

ただしポータブルナビ本体とフィルム部分を繋ぐコードの部分の取り回しは電源の話と同じで、きれいさと安全さを求めるなら最低でもAピラーは外して中を通す必要があります。

a-Pillar

Aピラーにエアバッグがある場合は自分では開けられませんし、インパネの上はどうするかも考えないといけないのでやっぱりちょっと面倒かもしれませんね。

ちなみにさっき紹介したカー用品店の「電源裏取り&ポータブルナビきれいに取り付けコース」だとここも一緒にやってくれることが多いです。

(フルセグ用フィルムアンテナ)

おまけです。

基本的には必要ないものですが、テレビのフルセグ対応機に限り、より電波の受信感度を良くするためにフィルムアンテナに変更することがあります。

が、ポータブルナビという需要から考えても、作業の大変さとリターンの少なさから考えても、僕はおすすめしません。あんまりやる意味はない気がしますが、一応こういう接続もあるということで紹介しました。

おわりに

さらっと書くつもりだったんですが意外と量が多かったかも。

とにかく「ただ使うだけ」なら一瞬で設置と接続が完了するということは分かってもらえたでしょうか?ここがポータブルナビのなによりの強みとメリットです。

見た目を気にすると結局わずかに手間が増えてくるんですが、それついでに最後にひとつ言うと、ポータブルナビはちゃんと付けると実はかなりかっこいいんですよ。

road_star-portable-navi-on-dashboard

あんまり良い例がすぐに見つからなかったんですが、すごいのだと「純正かと見紛うほどのかっこよさ」で取り付けられてるんですよね。

スポーツカーなんかだとポータブルナビはよく見かけますが、マツコネみたいな純正のナビかと思うくらいのかっこいい取り付けはしょっちゅう見かけます。画面の角度も変えらるし、運転視界に近いところに設置できるので実はすごい見やすいんですよこれが。

しかもそれで何万円も安いと来たら、ちょっとポータブルナビ欲しくなってきません??

そんな方は、僕が需要別に徹底的に選びぬいたポータブルナビのおすすめ、その選び方の記事もぜひどうぞお読みください。

それでは、ありがとうございました~

みるみ
みるみ

ブロガー、ソフトウェアエンジニア。

数百人分の車/カーナビ/取り付け事情を見てきた元カーナビ販売員。どこよりも詳しいカーナビ情報を書いています。

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