インターネット通販というものが始まってからけっこう経つけど、今では「ポチる」って言葉ができてしまうくらいAmazonで買い物することがもうその代名詞みたいになってしまっている。そんなわけで、あまりPCをさわんないような人でもAmazonで買い物するようになったという人はとても多いでしょう。
でも「ネットショッピングである」という事実は変わらないわけで、ネットショッピングでの一定のリスクというものは常につきまとう点に注意が必要です。
楽だからついついポチポチ買い物しがちだけど、「買ってからなんか違った…」とか「全然いい商品じゃなかった…」という経験は誰しもあるよね。
今回はそんな「ネットショッピングでの失敗」を極力なくす方法を、Amazonでの買い物を例にまとめてみました。全て僕の体験からによるものですが、年間50万円分利用くらいのまあまあなAmazonユーザーだと思ってますので、いくらかは参考になるかと思います。
今回は記事タイトルにもある通り「Amazon以外のネットショッピング」も一応対象に入れていますが、内容自体はわりとAmazonにしか適用できない内容が多いです。しかし、本質的な考え方は軸として一緒なのでどこでも応用できるものだと思ってます。そういう意味でこのタイトルとしました。
ちなみに、「今までAmazonで買い物した合計金額を調べる」とかいうこんなオモチャもあります。上の50万っていう数字もこのオモチャで2017年だけにして調べてみた。
はじめに:「ネットで買う」ということ
まずAmazonでの買い物の話をする前に、「ネットショッピング」であることについてのお話です。
というか今さらだけど「ネット通販」って死語じゃないですか、ほとんど。で、それくらいネットで物を買うのが当たり前の世界になったからこそ忘れがちだけれど、自分が買おうとしているものを実際に目の前で確認できないというネットショッピング最大のリスクを常に念頭に置いておかなければならないんです。ここが冒頭でも話した部分です。
今回の話の対象である「失敗」も、全てはこれに起因すると言っても過言ではありません。
- イメージしていたものと見た目、サイズ感、雰囲気が違う
- 重量、材質感、手触り感が予想外である
- 耐久性が不明
- 自分のまわりの環境と相性が合わない
- 表示のある仕様だけでは分からない不満点があった
- そもそも粗悪品であることを見抜けなかった
「失敗」の内訳的にはだいたいがこの辺に行き着くと思われるけど、実際に手にとって店頭で買い物をすることをイメージしてみると1,2,6番あたりはだいたい回避できそうだし、3,4番も場合によっては十分対策が可能なケースが多い。
ちなみに5番は買い物全てにおいて言えることだけど、今回の記事で扱う内容の実践でここもある程度カバーできる。
つまりまとめると、
「実際に物を確認できないこと」というネットショッピングの一番のリスクをなんとか回避できればほぼ買い物で失敗することはなくなる
だろうということで一回ここはまとめておきます。これを考えると服や靴とかだけはネットで買うのはやはり良い手段とは言えないことがよく分かりますね。
ただ、実際にはネットで買うのでこれはあくまでも前提です。「なるべくこうなればいいよね」という考え方であって、なんとかそういう方向に持っていきたい!というのは忘れないでほしいということ。
「自分の目で見ること」がなにより大切
ということで、できれば「自分の目で見る」「実際に手にとって触ってみる」ということができるならそれに越したことはないです。
「最終的に注文自体はネットでするけどリサーチはお店へ出向く」という定番テクニックも、まさにこれのことだよね。
買い物に失敗して損する金額&物の処分の手間を考えると、事前にわずかな交通費と時間をかけてお店へ行くくらい訳無いと思う。金額が安い買い物なら勢いで買うのももちろんありだとは思いますが…。
そんなわけでもう一度いいますが、事前に確認できるモノを買うときは極力事前チェックするのがベストというのは前提として置いておきましょう。お店になくても友達や職場で探してみるなどの方法もあるよ。友達がいない人は、、、友達をAmazonで買おう
でもお店に売っているものや種類数なんてたかが知れていますし、この方法が使えないことってかなりあるでしょう。僕なんてほとんどそうです。
そう考えるとさ、国道沿いの家電量販店とかなんで営業してんだろうねって感じだよね…。どんどん潰れるわけだ…。
Amazonでの買い物で失敗しない5つの方法
さて、ネットでのお買い物大原則をおさらいしたところでいよいよAmazonに絞って話を進めていきたいと思います。
量的には大したことないけど、どちらかというとどれも技術力というかセンスみたいのが問われる系だと思うので、案外経験がいるかも。笑
まあ最初はその失敗も自分への投資だと思って…。
1.「prime」対応かどうか確認する
まずはじめに、商品をAmazonサイト内でキーワード検索したときの結果一覧でのようなマークが付いているかを確認する。これはプライム対応品のしるしです。
このマークが付与されている商品は多くの人が購入し、Amazon内でのベストセラー的な扱いを受けている証です(もちろん例外もあって、レビュー件数0なのにプライム品となっていることもあるのでその辺は適宜判断が必要)。
Amazonからの出品・配送ではない商品(=Amazonマーケットプレイス商品)の場合は注意が必要です。悪質な中華メーカーなどがサクラを大量に用いてPrimeマークを獲得するケースが増えています。
このツイートを見る限り、Amazonからの出品・配送の商品に関してはユーザーからの報告などもAmazon側が受け付けていそうですし、そもそもマーケットプレイス商品じゃなければ自作自演の構図自体が上手くいかないと思うのでまだある程度信頼できると思っていいでしょう。
僕もだいたい問題はないと思ってます(ただしレビューは確認するべき。普通の日本人なら中国人サクラレビューは誰でも見抜けるはず)。
つまり自分の環境や欲しいイメージと差異があるかは除いて、モノ自体はそれなりの信頼が集まっている可能性が高いです。
しかしここで注意してほしいのは必ずしもプライム対応品しか買ってはいけないという訳ではないということ。
Amazonが販売・配送する商品でもマークが付いていないものはあるし、マーケットプレイス品が最良の選択肢となることも考えられるでしょう。
僕は配送をまとめたい意図からマケプレ品を使うことはほぼゼロです。欲しい商品が型番レベルで最初から決まっていて、なおかつ他のショッピングサイトにも見つからないとかの場合は話が別だけど。
ちなみにプライム会員ならマークが付いている商品は「お急ぎ便」や「お届け日時指定便」がタダで使えます。マジで他にも入会する理由しかないのでまだ登録していない方はここからどうぞ(無料体験で1ヶ月使えます)。
Amazon's Choice
また、ここ最近では「Amazon's Choice」というのようなマークがついた商品も見かけるようになりました。Amazonによると、
Amazon's Choice は、すぐに発送ができて、評価が高く、お求めやすい価格の商品をおすすめします。
ということなので、「汎用製品で安くていいものをとりあえずAmazonで探す」などというときにはこのマークが大いに役立つでしょう。
追記 (2019/6/8) :このマークもサクラによって取得できるものかサクッと調べてみましたが、概ね問題なさそう。導入経緯が「アレクサが選定しやすくなるため」などであること、レビューだけではなくて返品率やリピート率まで考慮されていることなどが主な理由です。
実際、電池みたいな消耗品でAmazonブランドのもの(Amazonベーシック)はかなりマークが付与されている確率が高いです。
2.レビュー数と検索順位の確認
Amazonでは、僕たちユーザーは「その商品がどれくらい買われているか」という購入数の確認はできないけれど「レビュー件数」の確認は可能です。レビュー件数が多いということは購入数も多い傾向があるのは間違いないはず。この情報は最大限利用しましょう。レビューについては詳しく後述します。
また、検索順位もそれなりに大切な指標になる。
Amazonの検索結果一覧がどういう順番で表示されているかは謎だけど、何ページも後ろの方を見れば明らかに関連度が高く人気があって評価も良いものが先頭に表示されている傾向があるのが分かる。
ただし注意点あり。
「検索結果の最も先頭に来るものは出品者やメーカーがお金を払って上位表示されているもの」が多いので選ぶべきはそれらではないということ。
見分けるには「スポンサー プロダクト」の表示の有無を確認すればOK。
ここはGoogleの検索結果と全く同じ話で、
こういうやつのことと捉え方的には一緒です。
3.Amazonレビューに対する考え方を養う
実は今回の記事のメイン部分はこことこの次、「レビューの扱い方」に関する部分です。ここをうまく読み解けるかが買い物の成功のカギだと確信しています。
そういう意味でも、前述した「レビュー数」という指標はとっても大事。レビュー数が多ければここの精度が上がるのは言うまでもないですな。
星の数に惑わされない
Amazonのレビューは5段階評価で星を付けますが、この星はいたる所で目にします。検索結果一覧、商品ページトップ、レビュー部分トップでは割合のグラフで、各レビューではそれぞれの星の数…、って具合です。
ここでまず「その商品の全体的な評価のイメージ」を第一印象で持ってしまいがちですが、それはちょっと待ってみましょう。
中には「レビューとは到底言えないようなアホみたいな投稿も混ざっている」ことを考えると、全体の平均点数や棒グラフを信用してしまうのは早計だということが分かる。
「星の数だけで決めるな」という話はこのあとの項目にもしばらくずっと関連してきますので、ちょっと頭に置いておいてください。
そのレビューは「商品の本質」に言及しているか?
ここ超ポイント。
よくよく注意してレビュー本文を読んでみると、商品の本質的な評価をしているものは案外少ないです。
「本質的な評価」とは、その商品自体の完成度やクオリティ、機能やデザインなどの評価であるかということ。
「届いたときにダンボールが潰れていた」とか「サポート対応が良くなかった」だとか「自分の機器とは接続できなかった」とか、挙句の果てには「"購入していないけど" と前置きしてレビューしているもの」とかまである。
しかもこれは星1つのレビューで顕著に起きる傾向があります。
つまり何が問題かって、全体的なレビュー点数を下げている犯人ほど訳の分からないクソみたいなレビューを投稿している可能性が高いってことなんですよ。悪意もなく正当に星1つを付けているレビューってあんまり読んだことない。
この話もあとで使いますのでちょっと気に留めておいてください。
文章のキャラに注目する
これもひとつ上の話と似た話で、要は「おバカ除去フィルター」です。
まともな人は
- 自分の利用環境や購入目的
- 良いと思っている点
- 悪いと思っている点
など、悪い部分に対して文句を言うにしてもしっかり順序立てて第三者的な観点で「説明」をしている。決して私情だけの「文句」ではないです。
これに対して「ただ自分の言いたいことを書き殴りたいだけ」の層が一定数存在しています。内容は前述したような「商品の本質的な評価ではない」ものや、理由も書かず「単なるゴミです。買って速攻捨てました」とかいう、一体ゴミはどっちなんだよっていうものまで多岐に渡ります。
また、内容はそれなりでもやたら口調が汚いものも多い。こういうところに文章書くのにどうやったらそういう表現になっちゃうんだよ、と普通の人間なら思うところですので、要は相手は普通じゃない人間の可能性大です。こういうレビューもアテにしない方が吉。
そしてこれまたやっかいなことに、またしてもこういう文章も圧倒的に星1つのレビューに多いんです。
ここまで読んでいただけると、「星の数だけで全体の評価のイメージを持ってしまう」のがいかに危険かお分かりいただけたでしょう。
4.レビューの評価ばらつきパターンから「真の評価」を読み解く
さて、メイン部分の第2弾。
今まで「アテにしてはいけない」と言ってきたレビュー点数の分布率を逆にうまく利用してやる高等テクニック。笑
いずれにしても、これまで話してきたように低評価の内容を確認するのは忘れずに。Amazonのレビューを見るときまず最初にすることは「星1つ」のリンクをクリックすることです。
これによって低評価のほとんどを除外して考えられる場合、分布率は変わってくることになるので注意。
また、僕が勝手に思っている方法なので精度はよく分からないし、例外も多分にあると思うのでその辺はご了承下さい。
一定の方向に段階的に分布率が変化するパターン
最も評価の妥当性があるパターンがこれ。
上の画像で言う左側は「良い評価」である可能性が高いし、右側は「悪い評価」である可能性が高いです。実は意外にも右側はけっこう珍しくて、理由としては左のように「一般的には良いものなのに文句を言いたい人」はいても「低いレビューが集まるものに対して『本当に良いと思ってます!』っていうのは少ない」から。
レビュー数が多ければより信頼性が高くなるのもこのパターンで、100を超えるレビュー投稿数でかつグラフがこの形だったらほぼ間違いなくその商品自体は信頼できます。ただし、もちろんそのレビューがサクラじゃないのは大前提です。
真ん中に評価が集中しているパターン
これはかなり見たまんま単純な判断をしても問題がなくて、「可もなく不可もなく」というので正解だと思っています。
星1つのレビュー数も少ないのでおバカ除去フィルターの結果さらに問題がなくなることもしばしばあるし、そうでないとしても星2~4のレビュー本文を読めばこの商品が本質的に抱えている問題はすぐに分かることが多いです。
「とりあえず目的を果たせる商品が手に入ればいい」という買い物の場合、このパターンだったら買ってもいいでしょう。もちろんよく読んだ上でね!
両極端なパターン
中央3段階付近を大きく空けて両極端に分かれているパターン。これはいつもよりさらに注意して低評価を観察するべきで、その結果除外できそうなレビューが多かった場合は「かなり安定して良い評価が集まっている状態」であると考えられる。
逆に(あまりないけど)本質的な評価でちゃんと評価が二分されている場合は、かなり判断が難しいです。全体の評価母数が少なければ、低評価を「ただ運が悪い不良品に当たった人だったんだろう」などのスーパープラス思考で片付けることもできなくないけれど、そんなにうまくいくことはないでしょう。
商品の説明欄やメーカーやショップの雰囲気など総合的に鑑みて判断するセンスが問われると思います。
大事なことを言っておきますが、買わなければ100%失敗しませんよ。
5つ星だけ多く、残りの4つが同じくらいで肩を並べているパターン
かなりレアですが個人的に最も注意すべきパターンだと思っています。
なんとひとつ上のパターンよりも「真に両極端なパターン」で、「本当にいいと思っている人とそうでない人がきれいに分かれているパターン」だと言えるんです。
なぜなら、まず今までやってきていた「不当なレビューの排除」をしても高くはない評価が一定量残るから。しかもそれらがそれぞれ同じ量あるということは、まともな意見のもと本当に評価が(星5つ以外で)分かれていると思われるから。
ちなみに「星4つもあるから良いほうでしょ!」という至極真っ当な意見があるかと思いますが、星4つって「ここだけ不満あるから星1つ下げます」っていう、明確な不満を持って点数付けされているパターンが非常に多いので、多くの人によく思われない点がたしかにある可能性は高いです。
それに対してぶっちぎりに多い5つ星レビューは、言うまでもなく文句なく気に入っている証拠です。
これら全部をうまく読み解いて買い物を成功させるのは相当無理があるので、もうフィーリングでいきましょう(適当
実はわりと最近にこの一番良い例を発見していて、これである。
時間が経てば少しはこの傾向も収まるのかなと思っていたけど、時々確認しに行ってもきれいにこのパターンを維持している。気になる人はどうぞ見に行ってみてください。
それ以外
僕もこれら以外にどんなパターンがあるかもう一度確認してみたんだけれど、だいたい今まで紹介してきたものに収束している気がします。
このようにそもそもレビュー数が足りなくて各星1~5までにレビューが存在しない点数がある場合などは、パターン分けする以前の問題なので今回は除外しています。
5.使い方がちょっと隠されている「質問機能」を利用する
実はあまり知られていないけどAmazonでは「質問」ができます。回答者は出品者やAmazon閲覧者/購入者など、かなり広いです。
やり方はちょっと特殊で、商品ページの中央付近に上記のような「カスタマー Q&A」という部分があるのでまず「不明な点がある場合回答を検索」という検索ボックスに、そのまま質問内容を打ち込む。
すると「有効な質問が入力されていることを確認してください~」と出るので、そのまま「コミュニティに尋ねる」ボタンをクリックすると投稿される。
意外とすぐに回答がつくのでびっくりすると思う。ただし同じ商品ページ内でもモデル違い等の可能性があるので、最低でも2件の回答で同じ証言が得られたら信用するくらいにしましょう。質問の仕方である程度精度を上げられるので、二度手間にならないよう上手に質問文を書く能力も必要です。
ちなみに回答がつくとちゃんとメールで通知もなされます。
おまけ:Amazonでより安く購入する方法
ちょっとおまけで、その買い物自体が失敗ではないことを前提として、価格を少しでも抑えて買える方法を軽く紹介!
◯◯セールの利用
Amazonでは頻繁にタイムセールや、プライムセール、サイバーマンデーセールなどいつもよりかなりの割安で商品を購入することができる期間があります。積極的に利用していきましょう。
ちなみにあんまり知られていないようですが、タイムセールはいつでもやってますよ。
ちょっと口うるさい感じになるけど、「もともと欲しくないものをセールだからと言って買う」のは間違いなく失敗のもとですからね、注意。
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なんとAmazonの商品ページに常駐して「過去から現在までのその商品の価格推移を教えてくれる」夢のような拡張機能があります。Google ChromeとFirefoxとOperaで存在を確認しています。
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あとがき
さてさて、軽くまとめるつもりが結構な情報量になってしまいました…。でもその代わり自分が主にAmazonで買い物するときのポイントはかなり紹介できたと思っています。
少しでも役に立てると嬉しいんですが、まあ要らないものは買わないという最強テクニックが実践できればそれに越したことはないんです。ゆめゆめ忘れずに。
全然関係ないけど、ひょっとして「通販」という言葉自体がはもう死語なのでは…?とかこの記事を書いていてすごく思った。通販ってなんか電話注文とかのイメージが強いよね。ジャパネットた◯たみたいな。ここ数年~十数年でもこの変わり様なので、これからも小売事業はどんどんその形態を変えていくでしょうね。
そんなわけで、「Amazonなどネットショッピングで失敗しない方法まとめ」でした!