【明晰夢を見る方法①】MILDテクニック

【明晰夢を見る方法①】MILDテクニック
みるみ

この記事では、明晰夢を見る方法として有名な「MILDテクニック」について解説しています。

あくまでも事務的に1つの手法を解説するというていに留めているので、「全体的に明晰夢を見られるようにするためにはどうすればいいの?」という場合は の記事がおすすめ。

MILDテクニックはかなり基本的な項目の集まりなので、上記記事と内容が被る部分もそこそこあります。

MILDテクニックとは

MILDテクニックとはMemory Induced Lucid Dream(記憶誘導型明晰夢)の略で、自分の自覚を高めて「夢の中で夢だ」と気付けるようにするテクニックのことです。

この「自分の自覚・自意識」のことを僕はこのブログでは「覚醒度」と呼んでいて、これが通常の夢を見ている状態からどんどん上がっていくとやがて明晰夢になるという考えが今のところの僕の中での通説。

覚醒度についての解説はこちら

特定のテクニックとして定式化されていますが(厳密には細部では色々な方法論や流派が一応あります)、やることは普段の生活の中での覚醒度向上のためトレーニングといえるでしょう。

たとえば本記事のような明晰夢についての記述を読む量を増やしたり、繰り返し調べ続けたりしているだけでも「夢の中での覚醒度」を上げることができます。「自分は夢の中で意識を持ちたいんだ」と脳により強く思わせることが大切なんですね。

MILDテクニックの具体的な手順

MILDテクニックで大事になるのは「記憶」や「潜在意識への埋め込み」など、あなた自身の脳への暗示です。

「明晰夢を見たい」という意志を刷り込み、合図によってそれを夢の中で「思い出す」という流れになります。

具体的には下記の4ステップ。

  1. 夢の記憶
  2. リアリティチェック
  3. アファーメーション
  4. ビジュアライゼーション

前半の2つは上で「日々のトレーニング」と表現した部分のことで、僕の考えを交えた解説はここでしています(冒頭の紹介記事と同一)。

実際に眠りに就く前に行うのは後半の2つというイメージです。

最初から見ていきましょう。

1.夢の記憶

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夢の記憶とは、そのまま自分が普段見ている夢を記憶できるようになることを指します。そもそも夢自体を起床後に覚えていられなければ明晰夢だって見られない(≒見ても覚えていない≒見ても意味がない)ので、ここはなんとしても抑えたいところです。

以下、MILDテクニックの中でよく取り上げられる代表的な手法である「夢日記」など、いくつか「夢の記憶」に繋がる例を示します。

夢日記

夢日記とは、起きた直後に自分が見ていた夢を文、単語、イラスト、メモ書きでもなんでもいいのでとにかく思いつく限りのことをメモに残していく行為のこと、もしくはその日記自体のことです。

起きたらすぐに、なにかをするより一番先に紙にペンで夢の内容を記入することが大切。枕元に置いておくのがいいでしょう。

文章での表現の場合、過去形ではなくて「たかしくんとラスベガスでプロレスをしている」などのように現在進行形で書くようにすると良いです。実際に自分がその状況に身を置いている気になれて、より思い出しやすく、かつ主観的な視点で夢を追体験できるからです。

これを継続して続けることによって夢を思い出す作業自体に脳が慣れていき、夢の中での覚醒度も上がっていきます。さらに潜在意識として「夢を覚えておくようにする」こと自体が埋め込まれていくおかげで、夢の中でも夢日記をつけようとしてしまうくらい睡眠中に自分の意識を持って入れるようになっていきます。

レム睡眠の時間をしっかり確保する

実のところ、人間はレム睡眠中にはほぼ確実に夢は見ていると考えられています。ということは、そのレム睡眠中に目覚めることができれば直前の夢は初心者さんでもなんとか覚えていられそう。

でもここには問題があって、しっかりと記憶に残るような45分~60分程続くレム睡眠は4、5回目のサイクル(就寝後最低6時間)でようやく現れるので、そもそも毎日の睡眠時間が短いことは圧倒的に不利なんです。

明晰夢という意識の覚醒度が高い状態を作るためにはもともと長く寝てからの目覚め前が効果的というのも鑑みると、長い睡眠時間を確保することは先決と言えそうです。

その他レム睡眠についての明晰夢などとの関係を知りたい方は下記記事を参照ください。

瞑想によって自己意識を高める

瞑想とは気を静め雑念をなくし、副交感神経を優位にしながら集中力を高めるような動作のこと全般を言います。

これは明晰夢を見るにあたって様々な観点から有効であると考えられます。加えて、日常でのストレスの解消などや心身の健康にも繋がるため、時間と余裕があればぜひ普段の生活に取り入れたいところ。

これが眠っている間の自己認識向上に繋がり、覚醒度も上がっていくというわけ。

さらには、眠る前の瞑想を習慣づけることができれば「僕はこれから夢を覚えるんだ…!」という自己暗示にも繋がり、一石二鳥です。

詳しいやり方などは以下の記事で紹介していますのでぜひ。

2.リアリティチェック

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直訳したそのまんま、「これは現実か?」と逐一自分に問いかけながら、毎回全く同じ動作でもってその確認をします。

具体的にはふとした瞬間に、固定観念を一切持たず心から疑いながら自分の利き手の手のひらを見つめ、「ここは本当に夢じゃなくて現実世界?」と問いかけ続けます。そうしながら、もう一方の手の指先1本か2本を見つめている手のひらに近づけていき、お互いが触れ合ったのを確認できたときに初めて「ここは現実だ」と思うのです。

間違っても、「どうせここは現実だからこんなこと意味ないし、触れ合うに決まっている」と1ミリも思ってはいけません

この行動を普段から心がけていると、夢の中でも無意識に同じことを行うようになります。もし夢の中で同じことをやると、お互いはぶつかり合わずにすり抜けます。このとき「あ、ここは夢だ」と無意識レベルで脳が気付き、その瞬間明晰夢となるのです。

普段から全く同じルーティーンを繰り返すことで夢の中でも同じことが行われるようになるっていう時点で、そもそも脳の覚醒度は十分に鍛えられていると思っていいでしょう。僕の体感だけど、これだけで随分夢の記憶の確率も上がります。

3.アファーメーション

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アファーメーション(affirmation)という言葉には「肯定的な宣言、断言」という意味合いがあって、つまりは自分への暗示をかけるフェーズであるということです。

ベッドに入ってリラックスできる段階になったら、自分へ明晰夢が見られるような催眠をかけます。ちなみに、寝ちゃうくらいの本当のリラックスは最後のステップで使うのでまだそこまでいっちゃだめですよ。そういう意味でももしすぐに爆睡してしまうようなレベルで疲れているとしたら、やはりそれは明晰夢とは縁遠い状態にあると思ったほうが良さそうです。

目をつぶって頭の中で以下のようなフレーズを繰り返します。ただセリフをなぞるだけだと効果が薄いので、自分の中に自分というキャラクターを用意して、そこに言い聞かすようなイメージを持つと良いでしょう。

  • 「次に意識を持ったときはそこは夢の中だ!」
  • 「今日はこういう夢を見るんだ」
  • 「次に見る夢は明晰夢だぞ」
  • 「もうここは夢なんだ!」

このとき、文末は必ず肯定文で終わることに注意しましょう。

アファーメーションの語源通り肯定文で宣言しないと、暗示は極端に弱くなってしまいます。たとえば、以下のような例はもったいないです。

  • 「次に目が覚めたら、そこは夢だよね?」
  • 「今日は明晰夢を見られるといいなあ」
  • 「ひょっとして、ここはもう夢の中?」

リアリティチェックの項でもあったように、ただ作業的に読み上げるのではなくて、心から唱えることに意味があります。ただ無意味にやるだけでは、無駄な作業によって時間と手間も無駄にしてしまいますので気をつけましょう。

このアファーメーションを行いながら、ウトウト具合を強くしていき最後の4ステップ目に突入します。

4.ビジュアライゼーション

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最後はビジュアライズ、想像です。

このステップはアファーメーションによって深くリラックスした「もう寝落ちしそう!」という状態で行います。

ここでやることは、実際にこれから見る夢を(「ビジュアライゼーション」という手順の意味的にには、見たい夢でなくても全く支障はありません)想像して、意識的に夢を見ようとする感じです。

これによってそのまま高い覚醒度のまま眠りに落ちたり、稀にそのイメージした世界の中へ夢として飛び込むこともできたりします。ここはまた少し違う話になってくるのでちょっと今は置いておきましょう。

ここでの想像の意図は、寝る直前の最後に考えていたことを「明晰夢のこと」にするためです。少しややこしいですが、翌朝の「昨夜は明晰夢が見られた!」という記憶を自分で作り上げてしまう、というようなイメージです。

これだけで実際に明晰夢を見られる確率が飛躍的に向上します。

こちらも詳しい手順や考え方について以下の記事で紹介していますので、ぜひ身につけておきましょう。さっきもちょろっと言いましたが、ビジュアライゼーションはMILDテクニックだけではなくて様々なところで活用できますので、あなたの夢ライフの向上に間違いなく力になってくれるでしょう。

まとめ

今回はMILDテクニックについて、その手順と概要をお伝えしました。

自分への暗示とは、すなわち自分の脳を本気で騙せなければ意味がないということだと僕は思っていますので、どれも本気で取り掛かるようにするとすぐに効果を実感できると思います。

いつもこういうことを気にするようになるだけで、きっとすぐに夢が鮮明になり記憶にも残りやすくなってびっくりすると思いますよ。

みるみ
みるみ

ブロガー、ソフトウェアエンジニア。

趣味で夢や睡眠の研究をしている人。体外離脱が得意です。

この記事へのコメント

アニメ好きの僕としては自分が明晰夢の能力をもったりそうゆうアイテムをもった自分を
好きなアニメに登場させるイメージもありかなと思ってます。
明晰夢が見れるように頑張ります。

はい、実際に「自分がそういうことができる」という具体的なイメージを持つことは夢のコントロールにとても大切な要素です。
頑張ってください!

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