Androidの便利テクニックシリーズ。
今回の目的は「通知内容のどこかに特定の文字列が含まれている場合などに、そもそも通知すらされないような状態を作る」ことです。
実は似たようなことは前から試していましたが、自分の中で完璧だと思えていませんでした。それも後述します。
いつ便利なの?
今回の話が一体いつ便利になるのかも少し。
僕が一番最初にこれを実現したくなった理由は、特定のメールだけを通知しないようにしたかったからです。
「そんなんメールフィルタリングでええやろ」
って思いますよね?でもスマートフォン側の通知はそうはいかないことがあります。
僕は外出先や会社で思いついたメモやファイルやリンクの送付を全部自宅用のOutlookアドレスに送りまくるんですが、OfficeのOutlook自体では自由にフィルタリングできてもスマホ側での通知自体は避けられません。
色々ツッコミどころあると思いますが、これは色々考えた末の運用形態なのでなんとかこの状態を変えずに通知だけを制御したかったんです。
…とまあ、僕は随分限定的な利用シーンで今回の検討をしたわけですが、その汎用性はかなり広いはず。
- アプリの通知自体を切るわけにはいかないけど、キャンペーンやクーポン系などいちいちうるさいものがある
- 特定の人、場所からの通知だけ不要
- システム通知(バッテリー残量や「◯◯が他のアプリの上に表示されています」など)※これは専用の制御アプリがあります。→Playストアリンク
など。
「要らない」と分かっているのに通知が来たら見てしまって、しかも毎回消去するのって結構手間ですよね。それをそもそもなくします。
前提
今のAndroidでは通知の内容と通知方法をかなり細かく制御できるようになっています。実はさっき1つめに書いた「1つのアプリ内で、特定の種類の通知だけOFFにする」みたいなことは標準で可能というけです。
このように、アプリ内でもその通知種類(「カテゴリ」と呼ばれている)によって細かく制御が可能です。
詳しい内容は以下の記事でまとめています。通知の設定を全体的に理解できるような内容にしたつもりですのでご興味ある方はぜひ!
これはAndroid 9 Pieの情報で、まだ8以下の方もいるとは思いますがまあそれは時間の問題だろうしいいだろうってことで…。
で、今回はその「通知の分類ごとでも制御しきれないフィルタリングをしよう」というわけでした。
Androidで通知をフィルタリングする3つの方法
いつも通り前置きが長くて申し訳なかったですが、こっからが本題です。中身はシンプルで簡単です。
1.Notification filter Spamfilterを使う
下記アプリをインストールします。
Notification filter Spamfilter
edgarKim無料posted withアプリーチ
ストアから消えました。apkのリンクを掲載しておきます。ご利用は自己責任で。
超シンプルなアプリなので説明は不要と思われるレベルですが一応。
起動して通知の許可など諸々やったあとはこの画面になるので、上の「Add fileter Key」をタップ。
あとは登録したいフィルタリングワードを入力するだけ。作業はこんだけです。
実験の様子を全部画像で伝えるのは無理ですが、意図したワードを含むメールと含まないメール、LINE、その他普通のアプリの「おしらせ」みたいなやつまでちゃんと全て適用されました。
「通知が既読になる」や「非表示になる」などではなく「そもそも来ない」という挙動を完璧に作ってくれるので素晴らしいです。不都合や広告などその他の問題もなし。
※「delete」という表現をしているので、厳密には「通知が来た瞬間に消去している」可能性もあります。通知履歴を追えるアプリをインストールすれば確認できそうですが、特に困っていないし面倒なので未実施です。
ちなみにトップ画面下の「Show Saved list」では、フィルターに登録しているワードリストが確認できます。
編集や並び替えなどは一切できなくて、タップすると削除するかどうかだけ訊かれます。
いくつも登録することはあんまりないでしょうし、シンプルでむしろ好感が持てました。ちゃんと動作していて良いアプリです。
僕の経験からは今後淘汰されていくアプリ(=Playストアから消されていくアプリ)だと考えられますが、最終更新日から3年以上経っているみたいなので、まだ平気かな?
2.Notification Drainを使う
別のアプリを使う方法。下記をインストールしましょう。
Notification Drain
Alberto Dietrich無料posted withアプリーチ
超どうでもいいんですが、このアプリをPlayストアから自力で探すのはなぜか不可能になりました。アプリ名でバッチリ検索しても一切出てこないし、マジで消えたのかと思った…。ストアページの表示履歴がブラウザに残っていたからなんとか紹介できましたが…。
こっちの特徴は、フィルタにちょっとだけ細かい条件を付加できること。
こんな風になっていて、一行ずつ条件を追加できるようになっています。やや難しいですが、
- 「Wanted」となっているのは「それが含まれているものしか通知されなくなる」
- 「Forbidden」となっているのは「それが含まれていると通知されなくなる」
です。
要は「Wanted」はホワイトフィルターになってしまうので、基本的には使わないはずです(それ以外の通知が全て来なくなってしまうため)。会議中とかには使えるのかも?
条件は全て有効なので優先順位はありません。
さっきのアプリほどシンプルではないものの、これくらいなら実用範囲ですね。僕はさっきの方で事足りているのでこっちは補欠みたいになっちゃってますが。
ちなみに、フィルターには正規表現を適用できます。これは超強力。そこまで使うシーンはないだろうけど。笑
こっちもさっと試した感じちゃんと動いてます。挙動のイメージは1つめと全く同じと思ってもらってOKです。
こっちも最終更新日が3年前ですが、未来はいかに…。
3.Taskerを使う
このブログでも積極的に紹介しているAndroid最強アプリ「Tasker」を使います。「なんでもできる」という触れ込みの通り、今回も一応目的の達成は可能です。
Tasker
joaomgcd¥350posted withアプリーチ
細かい使い方は下記記事でどうぞ。
今回やりたいのは「特定のアプリでの通知に特定のキーワードが含まれている場合に、通知を既読処理する」みたいな感じです。
しかしここだけですぐに分かる通り、
- キーワードごとにプロファイル(Taskerのひとつひとつの設定のこと)を作らなければならないどころか、アプリごとで指定もしないといけない
- 「通知をデフォルトでさせない」というアクションが見当たらないので「既読」を使っている→一瞬表示されることがなくもない笑
などの課題があります。今まではこのようにTaskerでゴニョゴニョやっていましたが、上記のようなアプリを見つけたので今回記事を書くに至ったという背景でした。
でも実は、似たようなのでちゃんと機能しているものもあって、
例えばこれは「サイレントモードでもLINEの通話着信があった場合は着信音を鳴らすようにする」というプロファイル。LINEの音声着信時に通知されるキーワードを読み取って動作させています。
Taskerの方が便利に使える要素を発見したら、また追記します!
以上が特定の通知をフィルタリングして制御する3つの方法でした。
おわりに
結構簡単なことだったのに、意外にも全然工夫が足りていないところでした。ようやく環境が整って僕としても満足です。
しかし簡単とは言ったものの、さっきのTasker以外の2つのアプリを探すのはそれなりに大変でした。「通知のフィルタリング」なら該当アプリはたくさんあるだろうと思ったのですが、見た感じ所望の働きのみをしてくれるのはこの2つくらいだと思えました。
例によって、Androidの思想も昔より随分iOS寄りになってきているというか、カスタマイズなどでOSの深いところに関与できる幅がどんどん狭まってきているのを感じます。
来年からは人生初のiPhoneを目論んでいますが、そういう観点で比較できるのがすごく楽しみだなあ…。
今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。
特定のアプリでの通知に特定のキーワードが含まれている場合に、通知を既読処理する
の設定例を教えて下さい
フィルタリングではなくアプリケーションとして「既読」にしたいということですか?
それは今回の話とはズレるというかだいぶハードルが上がりますね。
なんのアプリかにもよりますが、Taskerを使って色々組み合わせたりしないと無理でしょう。LINEみたいな独自アプリだとたぶん不可能な気がします(画面を開いて既読をつけるところまで自動化すれば話は別ですが、それはたぶんお望みのものではないでしょう)。
Taskerについてはこの記事をご覧ください。